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ホーム » ブログ » 百姓の目線 » 温床スタンバイ~おくやみ

温床スタンバイ~おくやみ

2012.2.29
何年ぶりかの大雪になりました。

そんな中、就農以来、家族同様にお付き合いいただいている農家さんのおばあちゃんが亡くなられました。
96歳でした。

僕がかけ出しの頃の15年前はまだお元気で、お邪魔すると牛の世話に忙しい親父夫婦をよそに、居間のこたつで昔話を聞かせてくれたものでした。親父が仕事から上がってきてからは決まっていつも大酒飲みで、午前様は当たり前、朝まで飲んでいたこともあったっけ。そんな時でも決まって酔いつぶれている僕を尻目に暗いうちから牛舎に入る親父の姿がありました。

僕の里美でのスタートはこのばあちゃんご家族との出会いから始まりました。どこの馬の骨とも知れぬ僕を温かく時には厳しく支えてくれたご家族。節目ごとに助けられ今の僕があります。里美の数少ない専業農家としての生き様をすぐ近くで見せていただいているのは、新規就農者としてこの上ない幸せです。以来15年、僕もいろいろな経験をして、今では親父と酒を飲むことも稀になりました。お互い弱ったというか(笑)

それでも今日、なんだか自分にできることがあればと、何も考えず雪かきの手伝いに行ってきました。親戚と組内の人しかいない中、押しかけ手伝い人というか、微妙な位置取りで家回りやお墓道などの雪かきをしました。村のしきたりから見れば僕みたいなのが紛れ込むのは明らかに変なのですが、まあいいでしょ!もともと新規就農者なんてありえない存在なんだから。

おばあちゃんの集落は僕の家から3キロほど離れています。僕が借りている一番遠い約6反の畑を見下ろす高台にお墓がありました。登って行ったときは大雪で何も見えなかったんですが、雪かきが終わるころ、小降りになってさっと視界が開けました。

たぶん僕はこの景色を一生忘れません。きっと亡くなったおばあちゃんもずっとこの景色を見てきたし、これからも見続けてゆくんだろうなと思いました。雪が無駄なものをすべて覆い隠して、うまく言えないけれど村の景色そのものがそこにありました。

人の営みとは何なのでしょうか?きっと大したものではないんでしょう。もしかしたらただ単に引き継いでいるだけのものなのかもしれません。

ひと段落して、さて、うちの雪かきでもするべえ、と家に帰ったら、うちのお母ちゃんと隣のもう一人の親父がうちの玄関先まできれいに雪かきしてくれていました(汗)。母ちゃん曰く、「父ちゃんは肝心な時にいつも家にいないよね」だとさ。

明日、告別式。そして3月。農園ではいよいよ夏野菜の準備が始まります。

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