葛藤
2016.2.10
先週末にひたちなか市の中学校に招かれて農業の話をしてきました。それはすごくやりがいがあって楽しかったのですが、緊張して教壇に登ったら腰を痛めてしまいました。慣れないことはやるもんじゃないっす。いや~、ヒイヒイ言いながら畑をはい回るこの頃です(苦笑)
立春が過ぎて、里美の長い冬も後半戦です。2週連続で降った雪も畑では消えました。育苗ハウスでは苗がすくすくと育ち、トマトハウスに播いた葉物も、今週からいよいよ出荷です。まだまだ真冬的組み合わせの野菜ボックスですが、少しでも春の足音を感じて頂ければと思っています。
そう、野菜ボックス、、、、特に1.2月は地味な組み合わせになってしまうので、みんなで頭を抱えています。食べてくださる方も、この時期に必ずお休みの方が出てきてしまいます。私達の野菜ボックスの構成や品質にも一つの原因があると認識しています。
平地より寒さが厳しいこの地で、冬場にいかに充実した野菜ボックスをお届けするか。。。
この課題を乗り越えるために努力してきました。そして、種類数や量的な問題は解決して、今年の冬も野菜は豊富です。この地の寒さではサラダ野菜や人気があるブロッコリー類を1.2月に届けるのは無理があるので、ここ数年は根菜類の品質向上と安定生産に注力してきたつもりです。本来、冬は体を温めるイモ類や根菜類中心の食事が健康のためにも日本の風土にも合っていますし、根菜類の味で他の産地と勝負できる農家でありたいという強い思いもありました。
でもそれは、消費者が僕たちに求めるものとは違うのだと思います。
冬でもサラダが食べたい。冬でもカラフルな野菜がほしい。調理が大変な根菜類ばかりじゃなく、青物類も豊富にほしい。少しずつ色んな種類の野菜を食べたい。そんな声が聞こえてきます。特に若い世代の方々はお仕事をされていたり、煮物をあまり作らなかったりで、根菜類の消費量が少ないような気がします。大きなキャベツや白菜も食べきれないでしょう。農園が志向してきた真冬の野菜ボックスと消費者の皆さん、特に若い世代の方の志向にギャップが出てきているように感じています。
当然ながら、来年の冬に向けて、作付け、品種等を練り直し、真冬の野菜ボックスの大改造に着手するつもりです。冬が一番おいしい人参と大根は当然毎週お届けする!という岩盤規制にもメスを入れるかもしれません(今年はもう作付している分を粛々とお届けします汗)。一方で、本来あるべき風土に根差した農業、そして風土と農に根差した食生活を志向する有機農家が消費者のニーズに振り回されていいのかっ!?という思いもあります。これは自然と対峙し、自然に生かされていることが骨身にしみている農家の矜持でもあります。冬はやっぱり根菜類でしょう!と思ってしまうわけです。
でもたぶん、この長い長い冬野菜ボックスにお付き合いしてくださる皆さんの多くが、箱を開けた時に笑顔になっているのか!?と考えると、う~ん。。。何故なら、収穫をして、箱詰めしている僕たち自身が心から楽しめていないから。もちろんベストを尽くして農園のすべてを注ぎ込んでいるわけだけど、どこか、長い冬をじっと乗り切るんだという、「忍耐」のような感覚に支配されちゃってないかって気付きました。今日の野菜ボックスから、ビニールハウスで育てたサラダで食べられるミックス野菜が始まったんだけど、スタッフが、箱が華やいだ~と、すごく喜んでいて、やはり「華」は必要だよねと、箱を開けた時の感動って大事だよねと、思うわけです。そこに向けて、もっと変えられることがあるはずです。
コノヤロ~布施~!ぶれてんじゃねーぞー!! という先輩の声が聞こえてきます。
え?そんなことで悩んでんの?ハウス建てちゃえばいいじゃん。 クールな後輩の声も聞こえます。
暖かい土地に引っ越しな!! 口の悪い農家仲間が耳元でささやきます。
全部無視して、来年の1.2月には、生まれ変わった木の里農園の冬野菜ボックスを、「よし、コ レ ダ!!」と自信を持って送り出したいものです。皆様のご意見をお聞かせいただければ幸いです。
立春が過ぎて、里美の長い冬も後半戦です。2週連続で降った雪も畑では消えました。育苗ハウスでは苗がすくすくと育ち、トマトハウスに播いた葉物も、今週からいよいよ出荷です。まだまだ真冬的組み合わせの野菜ボックスですが、少しでも春の足音を感じて頂ければと思っています。
そう、野菜ボックス、、、、特に1.2月は地味な組み合わせになってしまうので、みんなで頭を抱えています。食べてくださる方も、この時期に必ずお休みの方が出てきてしまいます。私達の野菜ボックスの構成や品質にも一つの原因があると認識しています。
平地より寒さが厳しいこの地で、冬場にいかに充実した野菜ボックスをお届けするか。。。
この課題を乗り越えるために努力してきました。そして、種類数や量的な問題は解決して、今年の冬も野菜は豊富です。この地の寒さではサラダ野菜や人気があるブロッコリー類を1.2月に届けるのは無理があるので、ここ数年は根菜類の品質向上と安定生産に注力してきたつもりです。本来、冬は体を温めるイモ類や根菜類中心の食事が健康のためにも日本の風土にも合っていますし、根菜類の味で他の産地と勝負できる農家でありたいという強い思いもありました。
でもそれは、消費者が僕たちに求めるものとは違うのだと思います。
冬でもサラダが食べたい。冬でもカラフルな野菜がほしい。調理が大変な根菜類ばかりじゃなく、青物類も豊富にほしい。少しずつ色んな種類の野菜を食べたい。そんな声が聞こえてきます。特に若い世代の方々はお仕事をされていたり、煮物をあまり作らなかったりで、根菜類の消費量が少ないような気がします。大きなキャベツや白菜も食べきれないでしょう。農園が志向してきた真冬の野菜ボックスと消費者の皆さん、特に若い世代の方の志向にギャップが出てきているように感じています。
当然ながら、来年の冬に向けて、作付け、品種等を練り直し、真冬の野菜ボックスの大改造に着手するつもりです。冬が一番おいしい人参と大根は当然毎週お届けする!という岩盤規制にもメスを入れるかもしれません(今年はもう作付している分を粛々とお届けします汗)。一方で、本来あるべき風土に根差した農業、そして風土と農に根差した食生活を志向する有機農家が消費者のニーズに振り回されていいのかっ!?という思いもあります。これは自然と対峙し、自然に生かされていることが骨身にしみている農家の矜持でもあります。冬はやっぱり根菜類でしょう!と思ってしまうわけです。
でもたぶん、この長い長い冬野菜ボックスにお付き合いしてくださる皆さんの多くが、箱を開けた時に笑顔になっているのか!?と考えると、う~ん。。。何故なら、収穫をして、箱詰めしている僕たち自身が心から楽しめていないから。もちろんベストを尽くして農園のすべてを注ぎ込んでいるわけだけど、どこか、長い冬をじっと乗り切るんだという、「忍耐」のような感覚に支配されちゃってないかって気付きました。今日の野菜ボックスから、ビニールハウスで育てたサラダで食べられるミックス野菜が始まったんだけど、スタッフが、箱が華やいだ~と、すごく喜んでいて、やはり「華」は必要だよねと、箱を開けた時の感動って大事だよねと、思うわけです。そこに向けて、もっと変えられることがあるはずです。
コノヤロ~布施~!ぶれてんじゃねーぞー!! という先輩の声が聞こえてきます。
え?そんなことで悩んでんの?ハウス建てちゃえばいいじゃん。 クールな後輩の声も聞こえます。
暖かい土地に引っ越しな!! 口の悪い農家仲間が耳元でささやきます。
全部無視して、来年の1.2月には、生まれ変わった木の里農園の冬野菜ボックスを、「よし、コ レ ダ!!」と自信を持って送り出したいものです。皆様のご意見をお聞かせいただければ幸いです。