床土の準備を終えました。
立春を過ぎましたね。農園がある常陸太田市の里美地区。まだまだ朝晩はマイナス5℃くらいまで冷え込む日もありますが、日脚も延びてきて、何より日差しにそこはかとなく力を感じるようになってきました。なんだかんだ言って、今年の冬は暖かかったのではないでしょうか?我が家の奥にある滝はあまり凍らず、沢の洗い場の凍結も今年はありませんでした。とは言え、2月は始まったばかり。里美の冬は長いので、まだまだ油断はできませんが。。。
さて、先週は今年の苗作りに使う床土を準備しました。
まず、堆肥場の隅っこの山桜の木の根元に積み上げて熟成していた腐葉土を広げて、自家製の発酵肥料と黒土等を混合します。
この腐葉土の中には大量のカブトムシの幼虫が生活してるんですね。カブトムシの幼虫が腐葉土を熟成させる力は素晴らしく、また、糞がこの上ない肥料になる(と言われている)のです。因みに成分表はこちら(けっこう普通)。今年はうまく増殖できて、たかだか3㎥ほどの腐葉土の中に100匹近い幼虫が。。。(笑)従って、上の写真手前のような凶器はなるべく使わずに、混合作業は手で行います。そして、ポロポロ出てくる幼虫君を拾い集めます。面倒くさいけど、童心に帰れます。
人によってはショッキングな画像なので、小さめに。。。
そう思って撮影し直した「やらせ」がこちらです(笑)背後の山は今年の堆肥です。
全ての幼虫の取り出しと混合が済んだら、次に粉砕機にかけます。今年はカブトムシの増殖がうまくいって、腐葉土がとても細やかに熟成しており、「これはふるわなくてもいいかな。。。?」とも思いましたが、枝なども多いので念のため。
最初はビニールシートの上に掻き出していましたが、途中から閃いて、ローダーのバケットで直接受けることに。
あとはそのまま育苗ハウスわきの床土置き場に搬入して終了です。
木の里農園の野菜生産はこの床土を使ってスタートします。「苗8分作」と言われるように、苗作りには作物を育てる真髄が凝縮されているように感じています。なので、床土はとても大切です。そして、この作業を終えると、ようやく1年が始まるぞっ!と気持ちが乗ってくるものです。ですから、本当は昨年のうちに終わらせたい仕事なのですが、旧正月前に滑り込めたので良しとします。農業の暦には旧暦が向いているとつくづく思います(言い訳)。
苗床はすでに満員。これから続々と種まきが始まります。
最後になりますが、一時的に拾い集めたカブトムシ君は、売りませんのであしからず。また来年の床土用の腐葉土に引っ越して大人になっていただき、生まれ育った腐葉土に帰って沢山の子孫を産んでもらいたいから。まあ、人間の気持ちなんて、カブトムシには知ったことじゃないだろうけどね。