有機栽培の病気と害虫
2012.1.3
10年以上真面目に有機農業をしていれば、たいていの作物は難なく育つ畑が出来上がるものだ。しかし、害虫だけはなかなか思うように減ってゆかないというのが、多くの有機農業者の実感ではないだろうか?このような現状に対して、有機農業者は様々な対応をしているが、果たしてどれほど科学的なアプローチがなされているかは、大いに検証されるべきだろう。
僕は有機農業の本質は「多様性」にあると考えている。農薬を使わないのも、自然の多様性を本質的に否定するものだから。理想論かも知れないけど、多様性の中で作物が健全に育つ畑を整えるのが百姓仕事だと思っている。これこそ非科学的な考えと言われるかもしれない。しかし、このような世界観を実証してゆくのは百姓のロマンでもある。
このようなロマンとは一線を画して、冷静に有機栽培の技術を組み立ててきた小祝氏。新刊のテーマは私が知りたかった病気と害虫論。ついに出ましたねー!!
ここ数年、特に害虫対策として、被服資材を多用するようになったけど、どうも被覆下の環境がモノカルチャー化することで、例えば一匹の害虫の混入が致命傷になったりして、物理的手段では限りなく慣行農法と発想が似てゆくことへの問題意識がぬぐいきれなかった。つまり、多様性または異物を排除することが、新たな異物を生み続けるというスパイラルに陥ってしまう危険性、これは今の社会の様々な局面で生じている問題とも通底している。
一方で土作りや圃場環境の多様化で害虫の発生を制御できるのか?または作物の抵抗力を土作りによってどの程度まで高めることが可能なのか?それに対する科学的かつ実践的な知見があまりにも少ないように思われた。
はっきりしていることは、チッソ成分が害虫を呼ぶということくらい。これだって果たして科学的に立証されているかは怪しいものだが、だからと言って無肥料にすれば虫害が減るというほど、自然は単純ではないだろう。では土の成分バランスを整えれば害虫は減るのか?この点について小祝さんは多くを語ってこなかったように思う。
氏が病気と害虫について初めて語ったと思われる本書。今年の農園の課題とも共鳴する本書。市内の書店にはまだない。ネットでも品切れ。
あー、早く読みたいね。
僕は有機農業の本質は「多様性」にあると考えている。農薬を使わないのも、自然の多様性を本質的に否定するものだから。理想論かも知れないけど、多様性の中で作物が健全に育つ畑を整えるのが百姓仕事だと思っている。これこそ非科学的な考えと言われるかもしれない。しかし、このような世界観を実証してゆくのは百姓のロマンでもある。
このようなロマンとは一線を画して、冷静に有機栽培の技術を組み立ててきた小祝氏。新刊のテーマは私が知りたかった病気と害虫論。ついに出ましたねー!!
ここ数年、特に害虫対策として、被服資材を多用するようになったけど、どうも被覆下の環境がモノカルチャー化することで、例えば一匹の害虫の混入が致命傷になったりして、物理的手段では限りなく慣行農法と発想が似てゆくことへの問題意識がぬぐいきれなかった。つまり、多様性または異物を排除することが、新たな異物を生み続けるというスパイラルに陥ってしまう危険性、これは今の社会の様々な局面で生じている問題とも通底している。
一方で土作りや圃場環境の多様化で害虫の発生を制御できるのか?または作物の抵抗力を土作りによってどの程度まで高めることが可能なのか?それに対する科学的かつ実践的な知見があまりにも少ないように思われた。
はっきりしていることは、チッソ成分が害虫を呼ぶということくらい。これだって果たして科学的に立証されているかは怪しいものだが、だからと言って無肥料にすれば虫害が減るというほど、自然は単純ではないだろう。では土の成分バランスを整えれば害虫は減るのか?この点について小祝さんは多くを語ってこなかったように思う。
氏が病気と害虫について初めて語ったと思われる本書。今年の農園の課題とも共鳴する本書。市内の書店にはまだない。ネットでも品切れ。
あー、早く読みたいね。