石垣島からの贈り物
2014.1.12
学生時代の同級生が石垣島で漁師をしている。
大学卒業以来約20年、一度も会っていない彼から、一昨日キトキトのマグロが届いた。
在学中はそれほど深い付き合いがあったわけではない。デカくてかっこよくて豪快な彼はクラスでも目立った存在だった。卒業後僕は農業の道へ、彼は漁業の道へ進んだ。時折耳にする風の噂で彼が石垣島でマグロを追う漁師をしていることは知っていた。林業の学科出身ながら他の一次産業に就いたドロップアウト組として、また数少ない一次産業従事者として、いつも彼の動向は気になっていた。連絡先は知らなかったけど、豪快な彼のことだからきっと元気にやってるんだろうと、そんな確信があったものだ。
マグロと一緒に入っていた手紙に、「お互い生産者同志、まあ色々あるけどがんばっていこう。」とあった。気になったので検索してみると、彼の記事がいくつか出てきた。
テレビ朝日報道ステーション
石垣経済新聞
うーん、すげえな。彼らしいなと思うと当時に、尖閣の問題に振り回される地元漁業の姿に胸が痛む。別のリンクにあった彼のコメント。
「僕らは保証なんていらないから自分で稼ぐから働ける場所を戻してくださいよ。そのことだけです。」
僕には未だに放射能禍で避難せざるを得ない福島の人々と重なって聞こえてくる。茨城でも漁業の復興はまだ道半ばだし。ちなみに僕は茨城の魚食べてます。茨城県民がどんどん食べて応援しなくちゃ!と思うし、同じ一次産業従事者として他人事に思えないから。それに農業をしていると、数年に一度は必ず逆風が吹く。それは天災だったり、人災だったり色々だ。台風、降雹、干ばつ、JC0の放射能事故、大震災、TPP交渉など、挙げればきりがない。自然災害はしょうがない。スパッと諦めてすぐに立ち上がる。しかし人災はつらいものがある。政治状況に振り回されるのはまっぴらごめんだ。保証は人をダメにする。働く意欲を奪い、自主自立の気概をそがれる。彼の言葉には海と共に生きる漁師の気骨と怒りが溢れている。
実は僕が農業を志したのは学生時代の八重山への旅がきっかけだった。西表島の探検に始まり、波照間島でひと月ほどサトウキビ刈のアルバイトをして農業に興味を持った。日本の南端で大変な仕事をしながらも誇り高く生きる人々に強く惹かれた。自分もこうなりたいと強く思ったものだ。帰りに立ち寄った石垣港近くのショットバーで慣れないウィスキーなんぞ飲んでいたら、大阪から来たというママがあんたにはこのお酒飲ましたると言ってごちそうしてくれたのが「rebel yell」というバーボンだった。反逆の叫び。そんな農業の原点があったので、今でも有機農業なんぞを細々と続けているのかもしれない。。。
さて、我が家の食卓は連日のマグロ尽くしとなった。食べきれないのでご近所や友人にもおすそ分け。八重山の海のマグロをかみしめながら、友を思い、なつかしい八重山を思い、わが身のこれからを思った。高橋よ、ありがとう!さて、こっちからは何を送ろうか。なんせマグロは高級魚。同じ値段の野菜を詰めたら段ボール何箱になることやら。。。(苦笑)
大学卒業以来約20年、一度も会っていない彼から、一昨日キトキトのマグロが届いた。
在学中はそれほど深い付き合いがあったわけではない。デカくてかっこよくて豪快な彼はクラスでも目立った存在だった。卒業後僕は農業の道へ、彼は漁業の道へ進んだ。時折耳にする風の噂で彼が石垣島でマグロを追う漁師をしていることは知っていた。林業の学科出身ながら他の一次産業に就いたドロップアウト組として、また数少ない一次産業従事者として、いつも彼の動向は気になっていた。連絡先は知らなかったけど、豪快な彼のことだからきっと元気にやってるんだろうと、そんな確信があったものだ。
マグロと一緒に入っていた手紙に、「お互い生産者同志、まあ色々あるけどがんばっていこう。」とあった。気になったので検索してみると、彼の記事がいくつか出てきた。
テレビ朝日報道ステーション
石垣経済新聞
うーん、すげえな。彼らしいなと思うと当時に、尖閣の問題に振り回される地元漁業の姿に胸が痛む。別のリンクにあった彼のコメント。
「僕らは保証なんていらないから自分で稼ぐから働ける場所を戻してくださいよ。そのことだけです。」
僕には未だに放射能禍で避難せざるを得ない福島の人々と重なって聞こえてくる。茨城でも漁業の復興はまだ道半ばだし。ちなみに僕は茨城の魚食べてます。茨城県民がどんどん食べて応援しなくちゃ!と思うし、同じ一次産業従事者として他人事に思えないから。それに農業をしていると、数年に一度は必ず逆風が吹く。それは天災だったり、人災だったり色々だ。台風、降雹、干ばつ、JC0の放射能事故、大震災、TPP交渉など、挙げればきりがない。自然災害はしょうがない。スパッと諦めてすぐに立ち上がる。しかし人災はつらいものがある。政治状況に振り回されるのはまっぴらごめんだ。保証は人をダメにする。働く意欲を奪い、自主自立の気概をそがれる。彼の言葉には海と共に生きる漁師の気骨と怒りが溢れている。
実は僕が農業を志したのは学生時代の八重山への旅がきっかけだった。西表島の探検に始まり、波照間島でひと月ほどサトウキビ刈のアルバイトをして農業に興味を持った。日本の南端で大変な仕事をしながらも誇り高く生きる人々に強く惹かれた。自分もこうなりたいと強く思ったものだ。帰りに立ち寄った石垣港近くのショットバーで慣れないウィスキーなんぞ飲んでいたら、大阪から来たというママがあんたにはこのお酒飲ましたると言ってごちそうしてくれたのが「rebel yell」というバーボンだった。反逆の叫び。そんな農業の原点があったので、今でも有機農業なんぞを細々と続けているのかもしれない。。。
さて、我が家の食卓は連日のマグロ尽くしとなった。食べきれないのでご近所や友人にもおすそ分け。八重山の海のマグロをかみしめながら、友を思い、なつかしい八重山を思い、わが身のこれからを思った。高橋よ、ありがとう!さて、こっちからは何を送ろうか。なんせマグロは高級魚。同じ値段の野菜を詰めたら段ボール何箱になることやら。。。(苦笑)