ルポ 動物被害の最前線
2010.7.14
茨城県北端の山間部に位置する常陸太田市里美地区では、最近畑のトウモロコシが何者かの動物に食べられる被害が続出している。当地は山間部で、以前から野生動物による農作物への食害が多く、耕作放棄地の増加の一因になっている。
大中町のks農園では約2ヘクタールの田畑で野菜の有機栽培を行っている。トウモロコシは夏場の人気作物なので、毎年2000本ほど作付けしているそうだ。現在1番手の収穫が終わったところのようだが、300本植えつけたうち、出荷できたのは150本だけだったそうである。
農園主のf氏は、「タヌキかハクビシンの仕業。それも1匹じゃねえ」と歯ぎしり。
さらに、 「こうなったらトラバサミで捕まえて喰ってやるゥ!!」と我を忘れて息巻いていた。
そこへ研修生のk氏が青い顔でフラフラとやって来て、
「ボ、ボクノトウモロコシモゼンメツデス」といって地面に崩れ落ちた。
k氏によると、研修畑で春から大事に育ててきたトウモロコシを昨日の夕方確認したところイケそうだったので、今朝収穫に行ったところ、無残に倒され、喰い散らかされた姿を発見したそうである。彼は最近自分の野菜セットの出荷を始めたばかりで、通信にも誇らしげに「とうもろこし」と書かれており、それを消す後姿が痛々しかった。
f氏によると、今までネット囲い、マルチ囲い、電気柵など様々な対策をしてきたが効果はなく、それどころか被害は年々増えるばかり。そんなもどかしさが、「喰ってやる!」の叫びとなって吐露された模様。
近所のおばあちゃんに聞くと、「里美でとう麦(とうもろこし)作ってもイキモねえ(しょうがない)よ」との答え。もはや山間地でのトウモロコシ栽培は不可能なのだろうか?
fさんは「うちのトウモロコシを楽しみにしてくれてる人の期待に応えたい。攻撃は最大の防御なり!」と話すが、タヌキをいくら食べても解決にならないだろう。 いたち太田支局 白眉真子
丹精込めたトウモロコシの惨状(里美地区のks農園)
大中町のks農園では約2ヘクタールの田畑で野菜の有機栽培を行っている。トウモロコシは夏場の人気作物なので、毎年2000本ほど作付けしているそうだ。現在1番手の収穫が終わったところのようだが、300本植えつけたうち、出荷できたのは150本だけだったそうである。
農園主のf氏は、「タヌキかハクビシンの仕業。それも1匹じゃねえ」と歯ぎしり。
さらに、 「こうなったらトラバサミで捕まえて喰ってやるゥ!!」と我を忘れて息巻いていた。
そこへ研修生のk氏が青い顔でフラフラとやって来て、
「ボ、ボクノトウモロコシモゼンメツデス」といって地面に崩れ落ちた。
k氏によると、研修畑で春から大事に育ててきたトウモロコシを昨日の夕方確認したところイケそうだったので、今朝収穫に行ったところ、無残に倒され、喰い散らかされた姿を発見したそうである。彼は最近自分の野菜セットの出荷を始めたばかりで、通信にも誇らしげに「とうもろこし」と書かれており、それを消す後姿が痛々しかった。
f氏によると、今までネット囲い、マルチ囲い、電気柵など様々な対策をしてきたが効果はなく、それどころか被害は年々増えるばかり。そんなもどかしさが、「喰ってやる!」の叫びとなって吐露された模様。
近所のおばあちゃんに聞くと、「里美でとう麦(とうもろこし)作ってもイキモねえ(しょうがない)よ」との答え。もはや山間地でのトウモロコシ栽培は不可能なのだろうか?
fさんは「うちのトウモロコシを楽しみにしてくれてる人の期待に応えたい。攻撃は最大の防御なり!」と話すが、タヌキをいくら食べても解決にならないだろう。 いたち太田支局 白眉真子
丹精込めたトウモロコシの惨状(里美地区のks農園)