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いばらき農家の納豆

2019.1.26
年明けに木の里農園も参加した納豆プロジェクトが完成しました。

その名も「いばらき農家の納豆」。

大豆の種類ごとに味が違う。こんなあたり前のことが味わえる納豆の誕生です。



一昨年から準備をはじめ、色々意見をぶつけ合いながら、納豆職人、デザイナー、農家という立場が違う3者が力を合わせて進めてきたプロジェクトです。振り返ってみるといやはや大変でした。尊敬する納豆職人さんは頑固を絵にかいたような方(失礼)だし、農家は個性豊かな変態揃い(失礼)。互いに激しく意見をぶつけ合い、まあ話がまとまりません。そんな中でも私達の間を取り持つ3名のデザイナーさんの存在が大きかったと思います。デザインという仕事の究極はやはり「ひとをつなぐ」ことなんだと再認識した今回のプロジェクトです。そしてやはり、最後にはお互いをリスペクトするという仕事の原点に回帰できたからこそ、素晴らしい製品が完成できたと感じています。

さてこのブログでは私達なりにこのプロジェクトの意義というか、参加させていただいた背景を整理しておこうと思います。

茨城県北には、味噌・醤油・納豆・麹・豆腐・酒など、発酵、醸造業をはじめ、米や大豆の加工職人さんが多くいらっしゃいます。木の里農園では在来青御前大豆を菊水食品さんに委託して毎月納豆を作って頂いています。また、地元の味噌店特製白味噌の原料としても毎年納入します。数年に一度作る小麦は栃木の職人さんに頼んで乾麺に。また、小麦粉にして地元のパン屋さんにお届けすることもあります。友人には豆腐油揚げの職人さんがいて、地域の仲間で定期的に共同購入をしています。地元の作物が職人さんの力で日々の食卓を豊かにしてくれる食材として生まれ変わります。

一方で、農園がある常陸太田市里美地区では、豆腐・こんにゃく・味噌・納豆・果ては酒まで、住民の皆さんは普通に作ってしまいます。自給自足ですね。美味しいものをお金で買うのもいいけど、手間暇かけて作る喜び、それを食卓で、地域で分かち合う喜び、そんな生活が息づくこの地は素敵だなと思います。先日もお隣のお母さんから、大豆の種子をお分けしたお礼だと手作りの藁つと納豆を頂きました。もうこれが味付けなしで最高に旨いんですね。いわゆる職人さんの納豆とは別物で、うちで委託加工してもらっている納豆が清酒なら、お母さんの藁つと納豆はどぶろくです。同じ品種の大豆から生まれる納豆でも全然違う。でもどっちも最高なのです。

で、何の話かといいますと、自給文化と職人仕事は車の両輪という話です。

このあたりの味噌屋さんには、暮れになると周辺の農家が自家栽培した大豆や米を持ち込みます。職人さんはそれらを桶に仕込んで、農家はそれを持ち帰って自宅で熟成して手前味噌を楽しみます。自家製品を製造販売するだけでなく、農家の手前味噌作りを請け負うのも、大切な仕事なのです。農家は、自分で仕込んだ手前味噌と職人さんの味噌を食べ比べて、職人さんの技術への信頼があるから、家族の食卓を賄う大切な味噌醸造を頼むのです。生産者と職人の信頼関係があるからこそ、この地域の味噌文化のレベルは高く保たれていると思います。同じことが他の食品にも言えるわけで、なかなか表には出てきませんが、こういう普段からの地道な積み重ねがあるからこそ、この地には美味しいものを作る職人さんが沢山いらっしゃると思います。

つまり、農家または生活者の自給文化の頂点に職人仕事あると言えるのではないかと。。。当たり前かもしれませんが、工芸品や建築など他の分野でも見直してゆけたらいいなと思います。



今回の納豆プロジェクトの生産者の中に、大豆専業農家はいません。みんな自家用またはお客さまの自家用大豆を生産している農家ばかりです。売るために栽培するのではなく、食べるために作る。そこで一番大切なのは利益ではなく健康であり人のつながりです。その意味で、本プロジェクトは茨城の食の豊かさの底辺を支える自給文化がひとつの形として昇華したものだと思っています。尊敬する納豆職人である菊水食品の社長さんが大変な心意気で私達を引っ張ってくれました。感謝とリスペクトを込めてこの場にて報告させていただきます。

最後になりますが、私達も野菜農家として日々の皆様の台所農家として、作って食べる喜びを忘れずに精進して参ります。

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